許認可(風俗営業関連)

居酒屋開業に必要な2つの資格を解説!その他の手続きについてもご紹介

2025年6月25日

「沖縄で居酒屋を開きたいけれど、資格って必要なの?」そんな疑問を持つ方は少なくありません。せっかくの開業も、必要な資格や手続きを知らずに進めてしまうと、営業停止などのトラブルにつながる恐れがあります。

実際、居酒屋を経営するには「食品衛生責任者」と「防火管理者」の2つの資格が必要です。ただし、それだけで営業できるわけではなく、「飲食店営業許可」や「深夜営業の届出」など、さまざまな行政手続きも欠かせません。

この記事では、30代〜60代でこれから居酒屋を開業したいと考えている方に向けて、必要な資格の内容や取得方法、開業までに必要な手続きの流れを分かりやすく解説します。また、専門家である行政書士に相談するメリットについてもご紹介します。

開業準備をスムーズに進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。必要な知識がしっかりと身につき、安心して一歩を踏み出せるはずです。

居酒屋経営に必要な資格は2つだけ!

居酒屋を開業する際、取得が必須となる資格はたったの2つです。
それが「食品衛生責任者」と「防火管理者」です。

名前だけ聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、講習を受けるだけで取得できるため、比較的ハードルは低めです。

ここでは、それぞれの資格がなぜ必要なのか、どうやって取るのかをわかりやすく解説します。

必須資格①|食品衛生責任者とは?

居酒屋を経営するには、「食品衛生責任者」の資格が必須です。
これはお客様に安全な食事を提供するために欠かせない存在です。

なぜ必要なのかというと、飲食店では食品の取り扱いに注意が必要だからです。
不衛生な管理は食中毒の原因になり、店の信用にも関わります。

この資格は、都道府県ごとに実施されている講習会を受けることで取得できます。
沖縄県でも定期的に開催されており、1日の受講で完了します。

費用は1万円前後で、飲食店開業の第一歩として非常に重要です。

居酒屋を始めるなら、まずこの資格を取得することから始めましょう。

必須資格②|防火管理者とは?

もう一つ必要なのが「防火管理者」の資格です。
これは、お店に火災のリスクがある限り欠かせない資格です。

防火管理者が必要になるのは、客席数が30名以上の場合。
厨房で火を扱う居酒屋では、火災対策が非常に重要です。

この資格も講習を受けることで取得可能で、2日間の受講が一般的です。
講習は消防署などが主催しており、費用は5,000円〜1万円程度です。

店舗の安全性を高めると同時に、お客様の信頼にもつながります。

開業予定の店舗が基準を満たす場合、早めの取得をおすすめします。

無資格で営業するとどうなる?罰則とリスク

必要な資格を持たずに居酒屋を営業すると、法律違反となり、営業停止や罰金などの処分を受ける可能性があります。
特に食品衛生責任者がいない場合、営業許可自体が下りません。

なぜなら、無資格での営業は「安全性を確保できていない」と判断されるからです。
これはお客様に危険を及ぼす可能性がある重大な問題です。

また、防火管理者が不在のまま営業を続けた場合、消防から是正勧告を受けたり、火災発生時に責任を問われることもあります。

開業後に慌てて対応することがないよう、事前にしっかりと準備を整えましょう。

「知らなかった」では済まされないのが資格と法律です。
安心して営業を続けるためにも、必要な資格は必ず取得しておきましょう。

資格以外に重要な「許可」や「届出」

資格を持っているだけでは、居酒屋は営業できません。
実は「営業許可」や「届出」などの行政手続きも非常に重要です。

特に必要なのが「飲食店営業許可」。
これは保健所が店舗の衛生環境や設備を確認し、営業を認める制度です。
取得には設備基準の確認や事前相談が必要で、許可が下りるまでに数週間かかることもあります。

さらに、夜12時以降もお酒を提供する場合は「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を警察署に提出しなければなりません。

これらの手続きを怠ると、営業停止や指導対象になる可能性があります。

資格だけでなく、行政手続きも同時に進めることで、スムーズな開業を実現しましょう。

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必要資格の取得方法と流れ

居酒屋経営に必須となる「食品衛生責任者」と「防火管理者」の資格は、特別な学歴や実務経験がなくても取得できます。
とはいえ、講習の申込み方法や日程、費用などを知らなければスムーズな準備はできません。

ここでは、それぞれの資格の取り方と流れ、沖縄県内での具体的な窓口情報までをわかりやすく解説します。
これから開業準備を進める方は、ぜひ参考にしてください。

食品衛生責任者の取り方

食品衛生責任者になるには、各都道府県で開催される「食品衛生責任者養成講習会」を受講する必要があります。
これは誰でも参加でき、1日の受講で資格が得られます。

理由は、飲食店を営業するには最低限の衛生管理知識が必要とされるからです。
食品の取り扱いを誤ると、食中毒など重大な事故に直結する恐れがあります。

沖縄県では、沖縄県食品衛生協会が定期的に那覇・中部・北部などで開催しています。
受講料はおよそ10,000円前後、早めの申込みが推奨されます。

飲食店営業許可を取る際に必要な資格なので、開業準備の初期段階で取得しておきましょう。

防火管理者の取得方法

防火管理者になるには、消防署などが行う「防火管理講習」を受講する必要があります。
これは火災予防や避難誘導などの知識を身につけるための講習です。

特に、客席が30人以上ある店舗では、防火管理者の選任が義務付けられています。
違反した場合、改善命令や罰則を受けることもあります。

講習は「甲種」と「乙種」の2種類がありますが、居酒屋で必要なのは通常「甲種」です。
所要時間は2日間、費用は5,000〜10,000円程度が相場です。

沖縄県内では、那覇市消防局や各地域の消防署で開催されています。
講習は定員制のため、余裕をもって日程を確認しましょう。

資格取得にかかる費用と時間の目安

居酒屋経営に必要な2つの資格取得には、費用と時間の確保が必要です。
目安としては、両方合わせて1万5,000〜2万円、所要日数は計2〜3日です。

なぜこの準備が大切かというと、資格がなければ営業許可が取れず、開業自体ができないからです。
また、講習日程は限られているため、直前に慌てないようにしたいところです。

例えば、食品衛生責任者は1日で取得できますが、防火管理者(甲種)は2日かかります。
仕事をしている方や準備に忙しい方は、スケジュール調整が必要です。

開業予定日から逆算して、早めに申込み・受講を済ませるのが安心です。

沖縄県内での具体的な取得先・窓口情報

資格を取得するには、各講習を主催する機関に申し込む必要があります。
沖縄県内での主な窓口は以下の通りです。

食品衛生責任者:
沖縄県食品衛生協会(那覇市鏡原町)
公式サイトや電話で講習日程や申込み方法を確認できます。

防火管理者:
那覇市消防局予防課または各地域消防署
講習の開催予定や申請方法は、地域ごとの消防本部のHPに掲載されています。

いずれも事前予約制が基本で、満席になることもあります。
必要書類や持ち物の確認も忘れずに行いましょう。

不安がある場合は、窓口に直接電話して確認するのもおすすめです。

資格以外で必要な手続きとは?

居酒屋を開業するには、資格の取得だけでなく「行政手続き」も欠かせません。
実は、これらの手続きこそが開業準備の要ともいえます。

たとえば、保健所の審査を通して「飲食店営業許可」を取らなければ営業はできませんし、深夜0時以降にお酒を提供するなら警察署への届出も必要です。

また、キャバクラやスナックとの違いによって、手続きがまったく異なるケースもあります。
ここでは、居酒屋を始めるうえで押さえておくべき「資格以外の重要な手続き」について、具体的に解説していきます。

飲食店営業許可|保健所の審査内容と準備物

居酒屋を営業するには、「飲食店営業許可」を保健所から取得する必要があります。
これは衛生面や設備の基準を満たしているかどうかをチェックする制度です。

なぜ重要かというと、無許可で営業すると法律違反となり、営業停止や罰金の対象になるからです。

具体的な審査では、厨房の床や手洗い設備、換気扇の設置状況、冷蔵庫の温度管理などが確認されます。
審査に通るには、設計段階から基準を意識した店舗づくりが求められます。

準備物としては、営業許可申請書・図面・食品衛生責任者の資格証などが必要です。

申請から許可までは1〜2週間かかるため、早めに保健所と相談しておくのがポイントです。

深夜酒類提供飲食店営業開始届とは?

居酒屋で夜12時以降もお酒を提供する場合、「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を警察署に提出する必要があります。
これは風俗営業法に基づくルールで、深夜の飲酒によるトラブル防止が目的です。

この届出をしないまま営業を続けると、警察から指導や営業停止命令が出る可能性もあります。

提出時には、店舗の平面図や照明・音響設備の情報、営業の方針なども必要です。
また、提出先は店舗の所在地を管轄する警察署です。

申請後、届出受理通知書が交付されることで、深夜営業が可能になります。

夜遅くまで営業を考えている方は、必ずこの手続きを済ませておきましょう。

風俗営業許可との違いに注意

居酒屋の営業と似たような業態でも、「キャバクラ」や「スナック」は風俗営業に該当し、全く別の許可が必要です。
この線引きを誤ると、重大な違法行為になりかねません。

ポイントは「接待」の有無です。
お客様の隣に座ってお酒を注ぐなど、接待行為があると風俗営業に分類されます。

一方、居酒屋は料理とお酒の提供が中心で、接待がなければ深夜営業の届出のみでOKです。

風営法の対象となると、営業時間や立地に厳しい制限がかかり、手続きも複雑になります。

「うちは居酒屋のつもりだった」と後から言っても通用しません。
開業前に営業内容を整理し、必要な手続きを見極めましょう。

開業前に必要なその他の準備(開業届、税務署、労務など)

資格や営業許可だけでなく、税務・労務の面でも開業前に準備しておくべきことがあります。
中でも重要なのが「開業届」の提出です。

この届出を税務署に出すことで、正式に事業主として認められます。
青色申告を希望する場合は「青色申告承認申請書」も同時に提出しましょう。

また、従業員を雇う場合は、労働保険や雇用保険の手続きも必要です。
ハローワークや労働基準監督署での申請が必要になるケースがあります。

こうした事務的な準備を怠ると、後から税務調査や行政指導を受けることになりかねません。

トラブルを避け、安心して営業を始めるためにも、税務と労務の基礎知識は押さえておきましょう。

行政書士に相談するメリット

居酒屋の開業準備では、資格の取得や店舗の準備だけでなく、行政への各種手続きも重要なポイントです。
しかし実際には、書類作成や要件確認、役所への対応などに多くの時間と手間がかかります。

そんなとき心強い味方となるのが「行政書士」です。
行政書士は、許可申請や届出などを専門に扱う国家資格者で、開業準備の負担を大きく減らすことができます。

ここでは、行政書士に相談・依頼することで得られる3つの主なメリットを具体的にご紹介します。

面倒な手続きを一括サポートしてくれる

居酒屋を開業するには、保健所・消防署・警察署・税務署など、複数の窓口への申請が必要です。
それぞれ書類の内容や提出先が異なり、初心者には負担が大きくなりがちです。

行政書士に依頼すれば、こうした煩雑な手続きを一括でサポートしてくれます。
経験豊富な行政書士であれば、必要書類の準備から提出代行まで対応可能です。

特に、深夜営業の届出や図面の作成など、一般の方には難しい項目もスムーズに処理してくれます。

開業までの時間と労力を削減できるのは、大きなメリットといえるでしょう。

許可がスムーズに通りやすくなる理由

行政書士に依頼することで、許可や届出がスムーズに通る可能性が高くなります。
その理由は、申請の「通りやすいポイント」を熟知しているからです。

たとえば、図面の記載ミスや記入漏れなど、些細なミスで再提出を求められるケースは少なくありません。
行政書士は、そうしたミスを未然に防ぎ、要件を満たすように書類を整えてくれます。

また、行政とのやり取りに慣れており、担当者との対応にも柔軟に動ける点も安心です。

結果として、開業までのスケジュールが狂うリスクも減らせるのです。

専門家に任せることで本業に集中できる

店舗の内装工事やメニュー開発、人材の確保など、開業準備にはやることが山ほどあります。
その中で書類作成や手続きを一人でこなすのは、時間と労力のロスにつながります。

行政書士に手続きを任せることで、事業者は本業に集中できるようになります。
経営の中核である「売れる店づくり」に専念できることは、開業成功の鍵とも言えるでしょう。

また、法的な不備がないか常にチェックしてもらえるため、安心して準備を進められます。

時間と精神的なゆとりを持って開業に臨むためにも、専門家のサポートは有効です。

資格だけでなく「手続き」が成功の鍵!

居酒屋を経営するには、「食品衛生責任者」と「防火管理者」という2つの資格が基本です。
しかし実際には、資格よりも行政手続きの対応力が成功のカギを握ります。

なぜなら、飲食店営業許可や深夜酒類提供の届出、税務署や労働関係の申請など、開業には多くの手続きが伴うからです。
これらを正確に、そしてスムーズに行うことが、安心して営業を始めるための土台になります。

たとえば、以下のような準備が必要です

  • 【資格】食品衛生責任者、防火管理者
  • 【許可・届出】飲食店営業許可、深夜酒類提供届出、開業届、労務手続き など

これらをすべて自力で行うのは、時間も労力もかかります。
特に初めての開業であれば、見落としやミスがトラブルの原因になることも。

沖縄で居酒屋を開業するなら、地域の手続きにも精通した行政書士に依頼するのが賢明です。
必要な手続きを一括でサポートしてくれるため、本業に集中できる環境が整います。

無理にすべて自分で抱え込まず、専門家の力を借りて確実なスタートを切りましょう。
あなたの理想の居酒屋づくりを、行政書士がしっかりと支えてくれます。

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